RITES · 2 分
火を祀る。Honouring fire
熊野那智大社の扇祭りでは、大松明の火が神の通る道を清める。水と火への感謝をかたちにした祭礼。
熊野那智大社は、那智の扇祭りを、根元たる水と火の尊さ、大自然の恵みへの感謝を表すものとしています。
御滝の姿を表した12体の扇神輿が本殿から大滝へ渡御し、12本の大松明が神の通る道を火で清めます。扇神輿の渡御によって浄化再生と秩序の回復がもたらされ、豊穣が祈念されるといわれます。
神輿の渡御に先立って奉納される「那智の田楽」は、伝承では応永年間に京都の田楽法師が伝えたものとされ、2012年にユネスコ無形文化遺産に記載されました。祭り全体は、これとは別に国の重要無形民俗文化財「那智の扇祭り」として指定されています。指定の対象を区別して知ることも、祭りを理解する手がかりになります。
激しく燃える炎は、見る者の目を奪います。けれどもその火は、見せるためではなく、清めるためにある。火祭りを訪れるときは、その順序を忘れずにいたいものです。
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